新国立競技場

15日の日曜日は、

新国立競技場の竣工式が開かれました。

記憶辿れば、総工費の問題で、安藤忠雄さんが、

「なんでこんなに増えてんのか、分からへんねん」
と述べられたり、文字通り紆余曲折、迷走する道のりでしたが、

厳しいとされていた、36カ月の工期を達成し、
工費も上限を下回ることと、計画段階の迷走からの巻き返しで、
見事な施工管理で完了し、日本の建築技術の高さが、
実証される形となったそうです。

様々な経緯を経て完成した、新しい国立競技場は、
「杜(もり)のスタジアム」として建設され、

日本の気候と風土に適した、伝統建築の特徴である軒庇を外周に設け、
自然との調和を表現し、大屋根、軒庇、室内にも、

積極的に、国産の木材の利用を図り、国内最大規模の8万席を誇りながら、

全ての観客席から木の温もりが、感じられる日本らしいスタジアムに、
なっているそうです。

他にも、内部の温熱環境を、改善するための構造や設備が、
備わっていたりと、機会があって、欲を言えば、

ラグビーが見たいなと思いつつ、木の使い方や構造なども、実際に見てみたいと、
とても、興味が湧いております。

■ どちらの意味の「レガシー」に、、、
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当面は、来年に差し迫った、オリンピック、パラリンピックの開催が、
最重要になりますが、その後についても、注目は集まっています。

ただ、現状は、運営に公金を投入せずに済むよう、
オリンピック後は運営権を、民間に売ることになっているようですが、

その計画はまだ示されておらず、採算面で不透明な部分が多いのだとか。
オリンピック、パラリンピックの話題の時に、しばしば、「レガシー」
という表現が、
「競技場や道路、経済効果、教育的影響など開催することでもたらされ、未来に
  良き遺産として残るようなもの作っていこう」

という意味で使われています。

とても、ポジティブで、良い表現だと思うのですが、

ただ、この、「レガシー」という言葉が、実は、ちょっと曲者で、

本来はネガティブな、意味合いを持たない言葉ですが、
「過去から使われてきた古いもの」の意味から転じて、

「時代遅れのもの」といったネガティブな
ニュアンスを含むことがあるんだそうです。


オリンピック、パラリンピック関係者が、
「レガシー」という表現を使う背景に、
ネガティブな意味にならないようにという、

戒めも込められているのかなと、深読みしてしまいます。

「レガシー」というと、壮大なスケールをイメージしてしまいますが、
自分が作るもの、仕事、与える影響でも、

現状は至らないところばかりで難しいんですが、
できるだけポジティブな「レガシー」で、
ありたいと感じます。

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